No.32 金沢医科大学:平成27年小論文模範解答

【2月3日実施分】

 日本では睡眠の問題に悩む人が多いように思われる。しかし、世界的に見ると、日本だけが睡眠の問題が多いわけではない。加えて、ストレスと不眠の関連は現代に特有と考えがちだが、そうではない。昔の方が、ストレスが多く、ストレスで目が冴えるということが生き抜くための戦略ですらあった。産業革命を経て、現代になるにつれ、睡眠により疲れを癒すという考え方が一般的になった。さらに、現代では、いかに睡眠を適切に確保するかが重要になってきている。一方で、日本では、睡眠時間を削って仕事をするという文化がいまだに根強い。しかし、睡眠不足は、経済的に見ても社会的な損失をもたらす。この点から社会システムを考えることも重要だ。

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【2月4日実施分】

 ボランティアは「助けてあげること」と思いがちだが、助けてもらっているのは自分と思うことが多い。現代では巨大な社会システムの中で、個人ができることは限られていると思い知らされる。しかし、ボランティアをすると、思いもよらないきっかけで助けられ、豊かな結果をもたらす。一方で、ボランティアには、批判など厄介な側面があることは確かだ。ボランティアへの批判に対する従来の考え方はあまりに限定的過ぎた。こういった従来のボランティア観は、人をつなげず、逆に人を切り離してしまう。本来、ボランティアは、人の関係発見のプロセスであると言える。また、それは人間社会のつながりや情報を象徴し、社会的孤立感を覆すものなのだ。

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