No.38 日本大学歯学部:平成29年小論文模範解答

 メタボリックシンドローム(メタボ)は,内臓脂肪型肥満を基盤として,高血圧,脂質異常,高血糖のうち2つ以上の症状がでている状態をいう。近年の国民健康・栄養調査結果によると,40歳以上の男性の約50%,女性の約20%がメタボあるいはその予備軍と報告されている。メタボそのものは病気ではなく,健康診断での要観察に近い状態である。しかし,メタボの状態を放置しておくと,糖尿病や動脈硬化,それに伴う虚血性心疾患や脳血管疾患など血管に関わるさまざまな生活習慣病に進行するリスクが高くなる。我が国では国民医療費の約30%,死因別死亡率の約60%を生活習慣病が占めている。このような現状を踏まえて,厚生労働省は40~74歳の男女に対して特定健康診査すなわちメタボ検診を義務づけ,メタボあるいはその予備軍と判定された者には特定保健指導が実施されている。

 

問1 厚生労働省が40~74歳の男女に対して特定健康診査・特定保健指導の実施を義務づけた理由を記しなさい。(360字以内)

問2 メタボにならないためには,普段からどのようなことに気を配る必要があるか。具体的に記しなさい。(240字以内)

 

解答

問1

 メタボリックシンドローム(メタボ)は,内臓脂肪型肥満を基盤として,高血圧,脂質異常,高血糖のうち2つ以上の症状がでている状態をいう。近年の国民健康・栄養調査結果によると,40歳以上の男性の約50%,女性の約20%がメタボあるいはその予備軍と報告されている。メタボそのものは病気ではなく,健康診断での要観察に近い状態である。しかし,メタボの状態を放置しておくと,糖尿病や動脈硬化,それに伴う虚血性心疾患や脳血管疾患など血管に関わる様々な生活習慣病に進行するリスクが高くなる。我が国では国民医療費の約30%,死因別死亡率の約60%を生活習慣病が占めている。また、国民医療費は年々増大しており、国の財政を圧迫している。このような現状を踏まえて、厚生労働省は厚生労働省が40~74歳の男女に対して特定健康診査・特定保健指導の実施を義務づけた。

(360字)

 

問2

 メタボにならないためには、体重の5%の減量を目標とすることが必要だ。それだけで内臓脂肪は減り、高血圧・高血糖・脂質異常も改善する。また、食事で摂取するエネルギーを運動で消費するエネルギー以下にすることが基本である。食事の栄養バランスはくずさないようにし、早食い・間食・夜食などの食習慣を改める必要がある。日常生活において、積極的に体を動かす・軽めの運動を続ける・筋肉を鍛える運動をとり入れる、この3つを習慣にすると、消費エネルギーを増やし、基礎代謝を高め、メタボの予防につながる。

(240字)